小倉先生
私の町長選挙の公約の一つである国際芸術高校の設立に関して具体的な提案や事例を提示して頂き、大変、ありがとうございました。以下、私の教育経験と学校教育に関する私見を述べさせて頂きます。
学校教育というのは、誰が、どこで、何を、誰に、なぜ、どう教えるのか、をじっくりと考える必要があると思います。 特に学生の負担となる学費をどう設定するのか、奨学金をどこまで用意できるのか、地元や企業の協賛を得られるのか、などなど、を具体的に考えることが、100年-200年と続く学校を設立するためには必須だと思います。 米国では、学校教育を拒否して、自宅で教育する親が増えています。(ホームスクーリング) 授業料が高騰していますので、この流れは変わらないだろうと私は思います。
私は、仏教系の幼稚園に通い、その長所と欠点を1年間経験しました。 また、父の仕事の関係から、英国の小学校に2校、日本の小学校に2校通いました。 中学と高校は転校することなく、6年間公立学校での教育を受けました。 日本の小学校2校ではいやがらせやいじめを経験しましたし、中学校には素晴らしい先生が何人かいましたが、それでも仲間外れを経験しました。
日本の小学校、中学教育には校長、教頭の価値観、そして、教師の資質という点で基本的に欠ける点があるように思います。 高校は日比谷でしたが、日比谷はさすがに全国から優秀な学生が集まっていましたし、進取の気性と自由な雰囲気に満ちていました。 学校の校風、伝統というものは見過ごせないだと思います。
そして、東京外語で伊東光晴先生に巡り合った次第です。 その後、大学院にも4校(大阪市立大学、イリノイ大学UIUC本校、イリノイ大学シカゴ校、ミネソタ大学)通いましたので、学校の施設面の問題、学際的教育の重要性などを含めて、どのような教育が好ましいか、教員はどうあるべきなのか、学部同士の交流をどう活発にしたら良いのか、などなど様々な工夫を、この目で見てきました。 私は日本が好きですし、永平寺も嫌いではありませんでした。 母と一緒にすみ、彼女の葬式もした町ですので、永平寺に国際的な芸術高校、進学校を設立できれば、永平寺町に23年間住み、教えたことの恩返しにもなるのではないか、と考えています。
和歌山の学校について言及されていますが、母方の祖父母は和歌山県南部の黒江というところの出身ですので、機会がありましたらその高校にも見学に行ってみたいと思います。永平寺町の国際学芸高校は町立民営を目指したいと考えていますが、私立でも良いと考えています。ただ私の個人的な人生経験から宗教とは無縁の教育を目指したい、と考えています。 私の好きな伊東光晴先生の言葉の一つに『学問にバイブルなし』という言葉があります。
学校教育、特に、高校や大学での教育は『学問』であって、目指すべきであるのは科学としての学問だと思います。 宗教系高校、宗教系大学では、科学としての学問が宗教、宗派によって歪曲されていると感じることが米国ではしばしばあります。(例えば、米国のノートルダム大学などでは信者が教員であることで、教える内容が偏っていると考えます。法学部の教員の妊娠中絶に関する判例の解釈などーー。)
弁護士の親族を通して、北海道の町立高校の事例をいくつか調べて貰いましたが、敷地・建物の準備、予算面、人材面、そして、認可面と、高校の新設には相当な時間を要することが分かりました。 既存の私立高校や大学との連携がこれらの難問を解決するためには有効かもしれません。
いずれにしましても、その他の公約も含めまして今後も御助言、御提案のほど、宜しくお願いします。 取り急ぎ、返信まで。
工藤進
在シカゴ (誤字、脱字、ワープロ誤植などは御容赦ください。)
On Tue, Dec 8, 2020 at 2:04 AM <oguray@fpu.ac.jp> wrote:
2020年12月5日(土)
工藤 進先生
小倉行雄
地域にとって意義の高い高校教育の事例をみる
前便の「その1」を踏まえ、より具体論に入ります。別添の添付ファイル
にて展開しました。これは工藤先生の政策構想において人目を惹きそうなア
イデアであり、地域のふつうの人びとの関心も高くなりそうな町立芸術高校
の設置案に触発されたものです。
ただし設置案そのもののコメントにせず、異なるタイプの3つの高校の実
践紹介にしました。この方が議論の発展はより期待されると考えたからです。
それゆえ、この3校は芸術高校だけでなく、独自性が高くまた地域との関係
性も強いところに焦点をあてて選びました。わずか3校と紹介数は少ないで
すが、いずれも地域からみて意義の高い高校といえ、設置形態は私立(私学)
であることも共通します。なお、ここでは話しを簡単にするため、記述は当
該校の特徴と実践に絞りました。関係項目のより詳細な説明については、当
該校の活動を報告するwebサイトに委ねたことをお許しください。
それから、この後は、工藤先生の前回コメントに対する若干のお答えを兼
ねた3伸メールを予定しています。
小倉行雄
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Susumu KUDO, PhD
Former Professor (Retired), Department of Economics
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